task4233のめも

書きたいことをつらつらと

SBテクノロジーでSOCアナリストとして2か月の就業型インターンをしてきた話

もくじ

はじめに

2月から2ヵ月にわたり、SBテクノロジーのMSS(Managed Security Service)に携わるSOCアナリストとして就業型インターンをしてきました。 このエントリは、節目としてエントリを残しておきたいという思いと、今後SBテクノロジーインターンを志望する方の参考になればという思いで書かれました。

SBテクノロジーis何?

一言でいうと、ICTサービス事業としてクラウドに特化して環境および運用を提供する会社です。事業内容はこちらをご覧ください

クラウドの環境および運用を提供するということは、そのセキュリティ監視も当然存在します。その一部に、私が従事した、SOCとして24時間365日セキュリティ監視を行うMSSがあります。

SBテクノロジーインターンに応募した理由

SOCとして従事するMSSに応募した理由は、以下の3点でした。

  • クラウドのセキュリティに特化しているという部分に興味を持ったため
  • 実業務としてSOCの経験をできるインターンが無かったため
  • 自分のセキュリティに関する知識・経験がどれだけ通用するのか知りたかったため

そもそも、SOCはその存在自体が隠蔽される性質を持つので、SOCのインターンは非常に珍しく感じました。それに加え、セキュリティ・キャンプで「クラウドのセキュリティに特化しています」と紹介していたため、「クラウドのセキュリティとは:thinking_face:」と気になっていたこともきっかけの1つです。

以上の理由から、将来SOCになるか否かは別として、SOCがどのような場所であり、そこで私に何ができるのかを知るためにインターンに応募しました。

SBテクノロジーでしたこと

定常業務

SOCの業務の中で私に課されたのは下記の3つの定常業務でした。

  • お客様の製品が正しく運用されているかの監視
  • 脆弱性情報の配信
  • お客様へのログから読み取れる攻撃傾向のご報告

これらの定常業務は、全ての業務を含めて3・4時間もあれば終わってしまうので、業務時間中に手があくこともしばしばありました。そのような時には、レポートのダブルチェックを行ったり、システム構成に関する会議に同席したりすることもありました。

半自動化による業務改善

それでも時間は余ってしまうもので、業務改善として「お客様の製品が正しく運用されているかの監視」を半自動化しました。半自動化に際して、アナリストのご意見をお聞きしながら試行錯誤を重ね、最終的に業務用ツールとして認められたので達成感がありました。

その過程で、「技術にこだわった開発」ではなく「需要に応じた開発」ができました。

趣味の開発では、面白そうならとりあえずインストールして動かしていましたが、実務ではリスクを増やさないために許可なく新しいソフトウェアを入れることは禁止されていました。

特に印象的だったのは、「このツールを入れたいんですが、良いですか?」とお聞きしたときの「そのツールを入れると、どんなメリットとリスクがあるの?」という返しです。業務に従事している方からすると当然なのかもしれませんが、こういった発想に至らなかった部分が私の未熟な部分なのだと感じました。

結果として、既に業務用ツールの一部で使用されていたPythonを選定することになったのですが、私はPythonを積極的に使ったことはなかったため、開発の過程でDocstringやclassにおけるgetter、setterの記法といったPythonの独特な表現を知ることができました。

また、下記のように、アナリストの方にツールを見せて意見をお聞きして、改善できたのも良かったです。

ア「初めて使う人にも分かりやすいように手順書があると良いかもね」 私『画像やQ&A付きの手順書制作しました!』

ア「Pythonがインストールできない時はどうするの?」 私『pyinstallerでexe化しました!』 私『ついでにexe化および必要な依存パッケージインストールのためのバッチファイルの用意しました!』

このように、実際に使う人の意見を聞きながら制作する経験ができたのは本インターンの良い副作用でした。

おわりに

業務的に秘匿にするべき部分が多く、なんとも抽象的な記述が多くなってしまいましたが、(おそらく)要点は伝えられたと思います。

インターンは就業型のインターンなので、現職のアナリストの業務のうち対応できそうなものを業務として与えられます。しかし、SOCが扱うシステムは複雑であるため、いくらスキルがあろうとも対応方法を知るために幾ばくかの時間を要します。そのため、全ての業務が与えられる訳ではなく、自分から仕事を探せる人間でないとかなり暇になると思います。

一方で、SOCの実業務を経験して雰囲気を知ることができる良い機会であるとも言えます。冒頭にも書きましたが、SOCのインターンは少なく、それもSOC見学のように短期間で終わるものが多いと考えています。そんな中、SBテクノロジーでは長期に及びインターンを実施してくださるので、その経験を積みたい方にはオススメだと考えています。

以上が、本インターンのエントリになります。 最後になりますが、SOCアナリストとして様々なことを学ぶことができて感謝しています。ありがとうございました。