大学院に在籍して変わったこと
はじめに
先日、芝浦工業大学の博士前期課程を修了して修士(工学)の学位を得ることができました。
修士(工学)を得た
— task4233 (@task4233) 2023年3月22日
学生期間を延長して良かったと思える2年間だった
大学院でやってきたことは、
に書いたので、このエントリでは大学院に在籍して変わったことについて書きます。上記エントリに書いた通り、私は大学院生でありながら研究に重きを置いていなかったので、研究生活によるアレコレを期待している方はブラウザバックをお願いします。
数年後に私自身が見返せれば良いなくらい気持ちでガッと書いたので、もし良ければ読んでいってください。
もくじは以下の通りです。もし読む場合は興味のある部分だけ読んでいただければ幸甚です。
- はじめに
- 様々なことに挑戦できた
- 技術力に自信が持てるようになった
- 就寝前に本を読むようになった
- 運動をするようになった
- メンタルを稀に崩すようになった
- 人と関わる機会が増えた
- 人を人単体ではなく振る舞い別に判断するようになった
- 人を頼って良いと思えるようになった
- おわりに
様々なことに挑戦できた
これは大学院では学部の時の5倍くらい自由な時間があったためです。
学部の時は通常の講義に加えて教職課程も取っていたため、全休がある日は日曜日くらいでした。一方で、大学院では少しばかりの講義とゼミ以外は基本的に自由で、大学院中に情報処理学会の全国大会での発表、7つの長期インターンシップやセキュリティ・キャンプ全国大会のチューター、SECCON for Beginnersの作問・講師などに挑戦することができました。
技術力に自信が持てるようになった
これは様々な挑戦による恩恵です。
就活が終わりました にも書いた通り、学部では他人に誇れるほどの経験をしていなかったため、自らの技術力に自信を持てていませんでした。これは自由な時間を捻出しきれなかった私の落ち度なのですが、大学院に在籍して出せた複数の成果が私に大いなる自信を授けてくれました。これは学部で就職していたら絶対に得られなかった自信です。
大学院生なら研究で成果を出すのが順当なのですが、SecHack365の研究駆動コースで私よりも研究が得意な人々を前にして、研究の道より開発の道を選んだほうが楽しそうだと感じられたのも運が良かったです。不得意な分野でズルズルと闘うよりかは、一旦諦めて得意な分野で闘った方が良いということが身に沁みたのも良い副産物でした。
就寝前に本を読むようになった
これは尊敬している人が本をよく読んでいるためです。
私は尊敬している人のムーブを真似することが好きなので最初は軽い気持ちで始めたのですが、今では良い習慣がついたなと思っています。本を読むのは刺激が少ないので昔はあまり読まなかったのですが、本を読むことで得られる知見に中毒性があって止められなくなりました。
最近は技術書の予習と復習を参考にしながら本を読もうとしていますが、まだ慣れていないので徐々に慣れていければ良いなと思っています。
運動をするようになった
これは健康のためです。
コロナ禍になってから健康に気を遣って散歩を始めるようになりました。今散歩を続けてからのストリークが472日目です*1。また、セキュリティ・キャンプの全国大会で担当したグループワークのおかげで、膝コロ*2x30が習慣化したのも良かったです。
新生活が始まってからはジムかリングフィットトレーナーを始めようと思っているのですが、まだ決めきれていません。両方経験した人がいればお話を聞かせてください!
メンタルを稀に崩すようになった
これは自由な時間が増えたためだと思っています。
自由な時間があるといえど私は意欲がいつでもある訳ではありません。そのため、手を動かすでもなくぼんやりしていると「あれ、今何やってるんだっけ?このままで良いの?」と頭の中で反芻することがありました。これは突発的に来るもので、寝たり人と話したりすることで収まるのですが、学部の時はなかったなと思うので多分自由な時間が増えたからなのかなと思っています。
これを機会として、友人からオススメされたinsightを読んで、自己認識について考える機会になったのも良かったです。悩んだ時は読み返してみると求めている情報が載っていることが多かったので、同じような悩みを持っている人がいればオススメしたい一冊です。
また、気分が沈んだり不安な時にやっていることは 木が沈んだ時や不安な時にやっていること にまとめてあるので、もし良ければご覧ください。
人と関わる機会が増えた
自由な時間が増えたためです。
インターンシップやイベントに参加したことで出来たチューターや同期、他の参加者との繋がり、SNSで仲良くなった友人との繋がりが特に増えました。これらの友人はちょっとした友人ではなくリアルでご飯に行くレベルの友人で、学部時代にはあまり居なかった人間関係です。
個人的に一番良かったのはCARTA HOLDINGSの夏期インターンシップTreasureで出来た友人です。当時はコロナ禍だったこともあり対面で会えなかったのですが、CARTA側の粋な計らいでDiscord鯖が出来たことにより、今でも遊びに行けるレベルの友人が出来たので本当に感謝しています。
Treasureは今年もエントリーが始まっているので、興味のある25卒の学生さんはぜひ参加してみてください!!!*3
人を人単体ではなく振る舞い別に判断するようになった
人と関わる機会が増えて、他人の汚い部分も見る機会が増えたためかなと思っています。
学部時代は他人の汚い部分を許容できずに、自分の常識から外れた言動をする人とは距離を取ることが多かったです。けれども、この考え方だと機会を失うことになると思いましたし、私自身も汚い部分はあるので人単体の認識と振る舞いを分けて考えるようになりました。これは自分の考えの正当化に過ぎないのですが、分け隔てなく人と関われるようになったので良い変化かなと思っています。
人を頼って良いと思えるようになった
インターンシップやイベント、就活を通して良い人と多く関われたためです。
そもそも私は他人に迷惑をかけたくないと思っているので、他人に頼ることが苦手なタイプだと思っています。けれども、大学院生活では運よく良い人に恵まれたので、学部の時よりは気兼ねなく他人に相談できるようになったと思っています。
そのようなことを繰り返していると、途中から「貰ったものは返さなくては」という呵責に苛まれることがありました。これを友人に相談したところ、「求めてないものを渡されるのは迷惑でしょ。他人に助けてもらったら別の人にも返すようにしてあげな」と言われ、それに納得したのでなるべく他人にgiveできる時はgiveするようになったのも変化だと思います。
おわりに
今見返してみると、ほとんど大学院生活で自由な時間が増えたことによる変化なのかなと思いました。
人によって多種多様な大学院生活を送る/送ったと思います。学部で就職していたら/いなかったら更に良い人生を歩めていたかもしれません。けれども、終わりよければ全て良しという言葉があるように、結果として何かを得られたり変化したりしていたのであれば、それは良い選択だったと言えるのではないでしょうか。少なくとも私は学生期間を延長して良かったと思える2年間でしたし、どういう選択をしていたとしてもこれは変わらないと思います。
なにはともあれ、研究に全振りしていなかったので卒業できるか不安だったのですが、何事もなく卒業できたのは本当に喜ばしく思います。来年度からは就職しますが、就職してからも外向きの活動を続けていければと思っています。
もしここまで読んでくださった物好きな人がいれば、どこかでお会いできた時はお話でもできると良いですね。ではまた。